

脂漏性皮膚炎に悩む方の中には、以下のように悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
- 皮膚科で薬をもらっても一時的にしか良くならない
- ステロイドを使い続けて大丈夫なのか不安
- 頭皮のかゆみとフケで外出するのが恥ずかしい
頭皮のフケが目立つ脂漏性皮膚炎は、我慢できないほどのかゆみに襲われたり、周りから不潔に見られたりすることもある辛い症状です。
抜け毛が増えて薄毛にもつながるため、「はやく治したい!」と考える方も多いでしょう。
今回の結論はこちらです。
- 脂漏性皮膚炎は完治が難しく、症状のコントロールを目指すことが大切
- 皮脂過剰分泌とマラセチア菌の増殖が主な原因
- 医療だけでなく、ヘアケアや生活習慣の改善が再発防止のカギ
この記事では繰り返す脂漏性皮膚炎の原因と対策、そして再発を防ぐための方法について詳しく解説します。
頭皮のフケやかゆみでお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
脂漏性皮膚炎とは?繰り返す理由と放置するリスク
脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い頭皮、顔、胸、背中などに発生しやすい皮膚炎です。
一般的に「脂っぽい人」に多いイメージですが、実は乾燥している頭皮にも発症します。
- 頭皮のかゆみ
- フケの増加(ベタついたフケや乾いたフケ)
- 赤みや炎症
- 脂っぽさや臭い
- 抜け毛の増加
脂漏性皮膚炎は完全に治すことが難しく、何度も繰り返しやすいのが特徴です。そのため、治療は「完治」ではなく、症状をできるだけ抑え、生活の質(QOL)を向上させることが目標となります。

脂漏性皮膚炎を放置すると、かゆみやフケが悪化し、頭皮の炎症が広がります。最終的には抜け毛が増えて薄毛(脂漏性脱毛症)につながるリスクもあるため、適切なケアが不可欠です。

しつこい脂漏性皮膚炎を引き起こす3つの原因
脂漏性皮膚炎の原因で単一ではなく、いくつかの要因が複合的にからみ合って発症します。主な原因を3つ紹介します。
【原因1】皮脂の過剰分泌と「マラセチア菌」の増殖
脂漏性皮膚炎の主な原因は、皮脂の過剰な分泌です。頭皮にもともと存在する常在菌「マラセチア菌」が、過剰な皮脂をエサにして異常に増殖します。
マラセチア菌は皮脂を分解する際に「遊離脂肪酸」という刺激物質を作り出し、頭皮に炎症を引き起こします。
この炎症が、かゆみ、赤み、フケといった脂漏性皮膚炎の症状の原因となるのです。
【原因2】乱れた生活習慣
ホルモンバランスや自律神経を乱す精神的なストレスは、皮脂の分泌を過剰にする要因の一つです。とくに現代社会ではストレスを感じる機会が多く、知らず知らずのうちに頭皮環境に影響を与えていることも少なくありません。
また、皮膚の代謝を促すビタミンB群の不足や、インスタントや加工食品、糖質の多い食事は、皮脂分泌を促進させてしまいます。
栄養バランスの偏りや食生活の乱れにも注意しましょう。
【原因3】体質や遺伝的要因の影響
もともと皮脂の分泌量が多い体質の方は、脂漏性皮膚炎になりやすい傾向があります。また、遺伝的な要因も関与すると言われており、親が脂漏性皮膚炎の場合、子供も発症しやすくなることもあります。
この場合、体質的な部分は変えにくいですが、生活習慣やケア方法を工夫することで症状をコントロールすることは可能です。

脂漏性皮膚炎を抑えるための3つの対策
脂漏性皮膚炎の症状を抑え、再発を防ぐためには、病院での治療と自宅でのケアを両立させることが重要です。
1.病院で行われる3つの治療
皮膚科では、主に以下の3つの方法で治療が行われます。
- 薬用シャンプー
- ステロイドの塗り薬
- 抗真菌薬のニゾラール
治療の基本的な流れは、①薬用シャンプーと②ステロイド塗り薬で炎症を抑え、症状が落ち着いたら③抗真菌薬に切り替えていく、というパターンが多いです。
それぞれ解説していきます。
①薬用シャンプー
病院で処方される脂漏性皮膚炎向けの薬用シャンプーは、主に以下の2つです。
1)コラージュフルフル
フケの原因菌(マラセチア菌)の増殖を抑える「ミコナゾール硝酸塩」が配合されており、脂漏性皮膚炎に効果的です。
2)コムクロシャンプー
ステロイドが配合されており、乾いた頭皮に使用するタイプのシャンプーです。症状が重い場合に処方されることが多いです。
そのほかにも、抗真菌成分である「ケトコナゾール」を含むシャンプーが処方されることもあります。
②ステロイドの塗り薬
ステロイド外用薬は、炎症やかゆみを強力に抑える効果があります。
ただし、これは対症療法であり、皮脂の過剰分泌やマラセチア菌の増殖を根本から解決するものではありません。
症状が辛いときにかゆみを防ぐためには有効ですが、長期間使い続けると頭皮が乾燥しやすくなったり、皮膚のバリア機能が低下したりするリスクがあります。

③抗真菌薬(ニゾラール)
ニゾラール(一般名:ケトコナゾール)は、マラセチア菌の増殖を抑える抗真菌薬です。ローションタイプを頭皮に直接塗布することで、脂漏性皮膚炎にアプローチします。
症状が落ち着いた後の再発予防などに用いられることがあります。
2.【ヘアケア】頭皮環境を整える正しい洗い方・扱い方
病院での治療と並行して、毎日のヘアケアを見直すことが再発予防につながります。脂漏性皮膚炎がある方が気をつけるべきヘアケアは以下の6つです。
- アミノ酸系シャンプーに切り替える
- トリートメントを使用する
- ステロイド剤はしっかりと流す
- お湯の温度を36〜38℃にする
- ドライヤーの温度に注意する
- 患部を触ったりかいたりしない

1.アミノ酸系シャンプーに切り替える
病院で処方されるような薬用シャンプーは症状がひどい時には有効ですが、洗浄力が強いものが多く、髪がきしむこともあります。
症状が落ち着いたら、頭皮への刺激が少ないアミノ酸系のシャンプーに切り替え、優しく洗い上げるのがおすすめです。
2.トリートメントを使用する
トリートメントは髪をコーティングし、しなやかにするだけでなく、外部刺激から頭皮を守る効果も期待できます。
頭皮が弱っている脂漏性皮膚炎の方にも有効ですが、すすぎ残しは逆効果になるため、成分が頭皮に残らないよう、しっかりと洗い流すことが非常に重要です。
可能であれば、頭皮ケア成分が含まれた製品を選ぶと良いでしょう。

3.ステロイド剤はしっかりと流す
ステロイドの塗り薬には油分が含まれていることが多く、すすぎ残しがあると毛穴詰まりや症状悪化の原因になりかねません。
シャンプー時には、薬剤を塗布した部分をとくに意識して、しっかりと洗い流しましょう。

4.お湯の温度を36〜38℃にする
熱いお湯は頭皮への刺激となり、必要な皮脂まで奪って乾燥につながる可能性があります。シャンプーやすすぎの際は、体温より少し低い36~38℃程度のぬるま湯を使用しましょう。
5.ドライヤーの温度に注意
ドライヤーの熱風を長く同じ場所に当て続けると、頭皮が乾燥したり、熱でダメージを受けたりします。ドライヤーを使用する際は腕をのばして頭皮から十分に距離をとり、頭皮が高温にならないように注意しましょう。
熱風と冷風を切り替えながら、髪の水分を飛ばすように乾かしてください。
6.患部を触ったりかいたりしない
かゆみがあると無意識に患部を触ったり、かいたりしてしまいがちですが、これは炎症を悪化させる大きな原因です。爪で頭皮を傷つけ、そこから細菌感染を起こす可能性もあります。

3.【生活習慣の改善】身体の内側から炎症を抑える
ヘアケアと同時に、日々の生活習慣を見直すことも、脂漏性皮膚炎の改善と再発予防に不可欠です。
- 湿度は50%以上に設定する
- 枕カバーは毎日取り替える
- 季節を問わず帽子や日傘で紫外線対策する
- リフレッシュしてストレスを管理する
- 質の良い睡眠をとる
- 脂っこい食べ物を控える
まずは、これらの改善から行ってみましょう。
1.湿度は50%以上に設定する
脂っぽさのイメージが強い脂漏性皮膚炎ですが、意外にも空気が乾燥する寒い季節に悪化しやすい傾向があります。
乾燥は頭皮のバリア機能を低下させるため、特に冬場は加湿器などを利用し、室内の湿度を50%以上に保つように心がけましょう。

2.枕カバーは毎日取り替える
寝具、とくに枕カバーは直接頭皮に触れるため、汗や皮脂、雑菌が付着しやすい場所です。
不潔な状態は頭皮環境を悪化させるため、枕カバーは毎日交換するか、清潔なタオルを枕に敷いて毎日取り替えるようにしましょう。
3.季節を問わず帽子や日傘で紫外線対策をする
紫外線は頭皮にダメージを与え、バリア機能を低下させます。日焼けによって頭皮が乾燥し、潤いが失われると、脂漏性皮膚炎が悪化しやすくなります。
季節を問わず、外出時には帽子や日傘を利用して、頭皮を紫外線から守りましょう。
4.リフレッシュしてストレスを管理する
ストレスは自律神経やホルモンバランスを乱し、皮脂の過剰分泌や免疫機能の低下を招き、皮膚の炎症を悪化させる可能性があります。
意識的にリラックスする時間を作ったり、適度な運動や趣味に没頭するなど、自分に合った方法でストレスを発散させることが大切です。
- 半身浴
- 読書
- ウォーキング
- ストレッチ
- 深呼吸
5.質の良い睡眠をとる
睡眠中には体のダメージ修復や肌のターンオーバーが促進されます。
睡眠不足や質の低い睡眠は、免疫力を低下させ、脂漏性皮膚炎の症状を悪化させる可能性があります。
毎日7時間程度の睡眠時間を確保し、規則正しい生活リズムを心がけましょう。
6.脂っこい食べ物を控える
揚げ物や脂肪分の多い肉などの脂っこい食べ物は、皮脂の分泌を促進させるため、控えるようにしましょう。
「まごわやさしい」(豆、ごま、わかめ、野菜、魚、しいたけ、いも)を意識した和食中心のバランスの取れた食事が理想です。
皮膚の代謝を助けるビタミンB群(レバー、うなぎ、納豆など)や、抗炎症作用のあるオメガ3脂肪酸(青魚、アマニ油、えごま油など)を意識的に摂取するのもおすすめです。
【サロンの独自ケア】EO水を使って除菌×育毛を両立
当サロンでは、脂漏性皮膚炎のケアとして「EO水(電解酸性機能水、次亜塩素酸水)」を導入しています。
EO水は、歯科医院などでうがいや器具消毒にも使われる、高い除菌効果を持つ安全な水です。
頭皮に使用することで、マラセチア菌などの雑菌の増殖を抑制し、炎症を軽減させ、頭皮の臭いを抑える効果が期待できます。

- シャンプー前にEO水を頭皮全体にたっぷりかけ、30秒ほど置いてからシャンプーする
- シャンプー後にも再度EO水をかけ、除菌効果を高める
- 朝のスタイリング時に、髪を濡らす代わりにEO水を使用する
当サロンでは、ご来店者様向けに提供していますが、お近くの歯科医院などで取り扱っている場合もあります。
※類似品の「次亜塩素酸ナトリウム」は全く別物で、頭皮への使用は絶対に避けてください。
【まとめ】繰り返す脂漏性皮膚炎と上手に付き合い健やかな頭皮へ
脂漏性皮膚炎によって抜け毛が増え、薄毛が進行してしまう場合があります。しかし、その場合は薄毛対策を取る前に、まずは脂漏性皮膚炎を落ち着かせることが最優先です。
炎症のある頭皮に育毛剤などを使用しても、効果が出にくいだけでなく、かえって悪化させる可能性もあります。
脂漏性皮膚炎の改善は、健やかな髪を育てるための土台作りです。育毛・発毛はその先のステップになりますので、焦らず、根気強くケアを続けましょう。
かゆみやフケ、抜け毛といった症状は非常につらいものですが、病院での治療と、ご紹介した自宅でのケアを組み合わせることで、症状をコントロールし、頭皮の状態を改善することは可能です。

・無料カウンセリング:60分
・お試し体験:120分 6,600円
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住所:大阪府寝屋川市香里南之町27-30長楽604号室
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