日本の夏は気温そして湿度も高く、軽い蒸し風呂状態。
そんな過酷な環境で過ごすと、何となく抜け毛にも影響がありそうと思いませんか?
実は夏は一年の中でも最も抜け毛が増える原因が多い季節となっています。
夏の抜け毛が増える原因と対策を知って、これからの抜け毛予防をしていきましょう。

目次
なぜ夏になると抜け毛が多くなるのか?3つの原因


さて夏の抜け毛を制すためにも、なぜ夏に抜け毛が発生しやすいのかを考えなければいけません。
夏の紫外線で抜け毛が増える


夏の抜け毛の原因1つ目が紫外線です。
紫外線は肌に当たると日焼けが起きるように頭皮にも同じことが起こります。
夏の紫外線を浴びることによって組織が破壊され、細胞の活動が弱まり抜け毛や薄毛のリスクが高まるのです。
また、夏の紫外線を肌より多く浴びるのは頭皮で、一番光老化が起こりやすい箇所になります。
抜け毛を予防して発毛するためにも、夏の紫外線対策が必要です。
次の図は2018年のつくばのUVインデックス(紫外線が人体に及ぼす影響度。3以上は帽子利用が推奨)の年間推移を示したグラフです。
下図から分かるようにUVインデックスは夏本場の7~8月をピークとして、4月~9月は強い状態が多くなっています。
少なくとも夏の抜け毛を防ぐためには4月からは紫外線対策をした方が良いと言えるでしょう。
日焼けは軽いヤケドの状態ですので日焼けすると熱の放散が続きます。
日焼けをすると頭皮の水分バランスがくるい、皮膚の正常なターンオーバーを妨げてしまいます。
頭皮の水分量は発毛にとって重要なキーポイントです。
そして日焼けした頭皮を良い状態に戻そうと皮膚の修復にエネルギーを使い、その結果髪に栄養が届きにくくなります。
また日焼けは皮膚を硬くし、血行を悪くしてしまいます。
夏は特に紫外線も多く、ダメージを受けやすく抜け毛が増える方も多いです。
夏バテ促進と栄養不足で抜け毛が増える
夏の抜け毛の原因2つ目は”夏バテ”です。
夏バテになると免疫力も低下するため夏風邪になってしまう人も多く、抜け毛も増えてくる方が多いようです。
・温度差による自律神経の乱れ
自律神経の乱れは抜け毛の原因になります。
「夏はお店や職場で冷房が効きすぎて寒い!」と、ひざ掛けを持参される女性も多いですよね。
人の身体は体温を一定に保とうと自律神経の交感神経が働きます。
夏は温度差が大きいため、交感神経がフル稼働しています。そのストレスから交感神経がうまく働かなくなります。
そうなると、自律神経の乱れが胃腸の不調や全身の倦怠感を発生させ、食欲不振を招いてしまい抜け毛が増えてしまいます。
・発汗の異常
日本の夏は高温多湿であり、汗が過剰にでてしまうケースが多く、抜け毛の原因になります。
体温調整がうまくいかず、身体の水分が不足気味になります。
汗とともに皮脂も分泌しているため、お風呂に入る頃には匂いや皮脂詰まりが発生し、頭皮環境が劣悪になり、抜け毛が増えるケースも見られます。
・熱帯夜による睡眠不足
夜間でも気温は下がりにくく、夏はなかなか寝付けない人も多いようです。
睡眠不足は夏だけでなく抜け毛の大敵です。
睡眠不足になると睡眠による疲労回復ができないため、日中の疲れもたまりやすく夏バテの原因となり、抜け毛も増えます。
頭皮の過剰な皮脂分泌
夏には頭皮で皮脂が大量に分泌されます。
- 寝ていると汗びっしょりで起きてしまった
- 歩いてて止まったら頭皮の汗がじわーっと垂れてきた
- 帽子やヘルメットをかぶっていて汗で髪の毛がペタッと張り付いた
夏は大量の汗と共に皮脂も過剰分泌して、抜け毛の原因になってしまいます。
頭皮が蒸れた状態や汗が付着した状態が続くと常在菌が異常繁殖します。
結果として頭皮に炎症が起き、湿疹や抜け毛等の頭皮トラブルに繋がります。
頭皮に存在する常在菌は本来は頭皮を保護する役目があります。
しかしながら、夏では以下条件で常在菌が異常繁殖してしまいます。
「高温」「多湿」「皮脂が多い」夏の過剰な皮脂分泌の状態は抜け毛も多くなりがちです。
夏の抜け毛STOP!対策は男女共通
前章の以下3項目で夏の抜け毛の原因についてお伝えしました。
- 紫外線
- 夏バテ
- 過剰な皮脂分泌
それでは夏の抜け毛対策はどのように行うのでしょうか?
夏の抜け毛に紫外線対策





髪や頭皮は最も紫外線の影響を受ける部位なので紫外線対策は重要です。
夏の抜け毛も紫外線の影響は無視できません。
基本的な考え方は紫外線を浴びないようにする事です。
対策は黒系の帽子を被ることです。
帽子を直用することにより、頭皮に夏の紫外線が直接当たるのを防ぎ抜け毛を予防します。
日傘を使う
夏の紫外線を遮ってくれ、体感温度も-5~7℃くらいになります。日傘も夏の抜け毛対策の一つです。
紫外線の多い時間帯の外出を控える
夏の紫外線量の多い10時~14時は外出を控えた方が無難と言えます。そもそも紫外線を避けることも立派な夏の抜け毛対策です。
ちなみに次の図は2018年8月21日(夏真っ盛りの8月で最も数値が高かった日)のつくばのUVインデックスの一日推移を示したグラフです。
グラフから分かるように10時~15時までが3以上となっているため、夏の紫外線対策をすべき時間帯です。
余裕をもって9時から16時までは紫外線対策が必要であり、夏の外出を控えた方が良いのは10時~14時と考えます。
(紫外線量は変動しますので参考値です。)
また、夏の抜け毛対策に髪・頭皮用UVスプレーを使う対策もあります。
最近は育毛効果をうたったUVスプレーも販売されているようです。
個人的には毛穴をふさぐものをつけたくないのですが、海やプール等、どうしようもないときに使われてもいいのではないのでしょうか。






ただし、夏のプールや海に入った後の髪はキューティクルが開いているので抜け毛や切れ毛になりやすいので要注意です。
夏の抜け毛に夏バテ対策
夏バテはなってからではなく、ならないようにする。
つまり、夏バテ予防が重要です。
次の食べ方を心がけて夏の抜け毛対策をしましょう。
・うなぎや豚肉、レバーなど、ビタミンB1をとる
食事による夏の抜け毛対策その1です。
ビタミンB1が不足すると疲労感や脱力感と共に胃腸の消化・吸収能力が低下します。結果として食欲が落ち、抜け毛も増えてしまいます。
・緑黄色野菜をとる
食事による夏の抜け毛対策その2です。
夏の緑黄野菜であるトマト、ピーマン、カボチャ等々はカロチン、ビタミンB1、B2、Cや、鉄、カルシウム、カリウム等のミネラルがたっぷりです。
・水分、ミネラル不足に注意
食事による夏の抜け毛対策その3です。
汗をかいたらこまめに水分補給をしましょう。
スポーツドリンクは糖質たっぷりなのでオススメしません。夏は麦茶がオススメです。冷たくすると胃腸を冷やしますので注意が必要です。
また、夏バテ解消による夏の抜け毛対策に規則正しい生活を心がけることも重要です。
例えば1日3回、規則正しく、よくかんで食べる。夜遅くまで飲食をしない。充分な睡眠をとって適度な運動をする等です。
夏こそ頭皮ケアで抜け毛を防ぐ
夏は気温と湿度が高く、必然的に汗の量も抜け毛の量も増えます。
常在菌の異常繁殖をストップすることが対策として挙げられます。
・汗をかいたら、頭皮をこまめに拭く(汗を除去)
・帽子をこまめにとる(蒸れを防止)
・汗をかくタイミングに脇の下に冷たいペットボトルを挟む(汗を止める)
汗は頭皮の水分も奪ってしまいます。頭皮の健康の目安は水分量になります。
頭皮すなわち肌の角層は適切な水分量を含むことで丈夫で柔軟な特性を持ち、外環境から内部を守ります。
シャンプーで汗をしっかりと洗い流すことは夏の抜け毛対策において必要不可欠です。
シャンプーのやり方について以下内容のチェックをしてみてください。
夏に抜け毛が増えるやりがちなNG行為
夏にやりがちなご自宅でのヘアケアです。抜け毛に直結してしまいます。
・風呂上がりはドライヤーを使わず自然乾燥
雑菌繁殖の原因です。夏にやりがちで抜け毛も増えやすいです。
・暑いからそもそも風呂に入らない
風呂をきちんと入ると疲労回復効果があります。
夏はシャワーで済ませがちですが、シャンプーも雑になりがちですので抜け毛も多くなります。
・夜に汗かくので朝シャン
ある程度の皮脂は夏のダメージから頭を守る役割があります。しかし、朝シャンは必要なバリア機能をリセットしてしまいます。朝はシャンプー剤は使わずにお湯で流す程度にしてください。
次は夏の抜け毛を防ぐだけでなくオールシーズン使える抜け毛防止、薄毛改善に必要なシャンプー方法は次のリンクでまとめています。
夏は風呂上がりにまた汗をかかないようにエアコンで温度調整をして部屋環境を整えることも抜け毛対策には重要です。
夏の抜け毛についてまとめ
夏の抜け毛対策は毎日の体調管理と共に頭皮ケアをしっかりと行うことが重要です。
夏の抜け毛対策は予防策で防ぐことが出来ますが、もし既に夏の抜け毛が気になっている場合は別の原因が考えられますので、専門家に相談することをおススメします。